使途不明金や会社の備品の横領で刑事事件になりえた事例

部門の経費支出が不明瞭だったことから横領が発覚しました

紫色の大地で消火活動私が現在も勤務するIT企業で顧客サポート部門に所属していた頃の話ですが、当時の私の上司は外国人で、部下は5人在籍していました。
ある日、経理部から私の部門で経費がかかり過ぎるというクレームを受けました。
私の知る限り、それほどの経費が発生するはずはなかったのですが、経理部に報告された経費の内訳をみると、過去6ヶ月間で「社員の親睦会費」と称した夕食代が6回もあり、その金額は平均で3万円ほどでした。
実際に、社員の親睦会は1回しか行なわれていなかったので不思議でした。
また、「顧客接待費」という経費が2回もあり、業務上、顧客を接待する機会は全くないため、明らかに別の目的で使用されたものだと確信しました。

調査の結果は上司の私的な使い込みでした

私以外の所属社員に確認しても、親睦会に出席した記憶は1回しかないし、顧客と直接的に顔を会わせる機会はないことが確認されたため、経理部主導で調査が入りました。
さらには、部門でプロジェクターを約20万円で購入したことになっていましたが、それを見た者はいません。
業務上でプロジェクターを使用する場合は、会社の備品を使用すれば事足りる話なので、ますます疑念が深まります。
調査の結果、外国人の上司が自分の家族や友人を招いた個人的なパーティや飲食会で消費した費用を、社員親睦会費や接待費として会社に経費精算していたことが判明しました。
また、プロジェクターについても、個人で使用する目的で購入したことも判明しました。
他にも、使途不明金がいくつかあり、社内で大きな問題になりました。

外国人であるために処遇や処分が混乱したのは否めません

外国人の上司は、反省せずに見苦しい弁明ばかりするので、会社は刑事告訴も視野に入れて、全額を返還するように命じました。
もし、刑事告訴されれば、刑事事件となり、刑法の横領罪あるいは詐欺罪で10年以下の懲役に問われていたはずです。
結局、本人は自分の国へ逃げるように異動し(解雇にはならなかった)、経費の多くは返還され、プロジェクターもオフィスに届けられました。
日本の人事部門も、他国へ異動した社員の不祥事までを追求することは諦めたようですが、後味の悪い事件でした。